ゼロトラストで地震対策を考える
こんにちは。リンゴ社長です。
IT業界ではゼロトラストネットワーク略してゼロトラストと言われたりしますが、
ネットワークセキュリティにおける性悪説を用いた「そもそも信頼できない」とする考え方です。
日本ではゼロリスク信仰と呼ばれて、全くリスクがないことを念頭におく文化があると
言われておりますので、リスクへの考え方が逆に甘いという指摘もあります。
コロナ感染症対策で、日本政府の動きが遅くて国民が反感を買っていたのも事実です。
今日はそんな最悪な事態を考える上でも「ゼロトラスト」の考え方は重要だなと思い、
日本の災害で最も悩まされている「地震」について考えていきます。
1.感染症対策だけではないリスクを考える
このブログを記載している2020年5月は、まだコロナ感染症の影響を受けております。
コロナの影響で人と人の交流が少なくなり、時代が変わっていく錯覚さえ覚えます。
しかし、自然や物は動いているので、対人間の話に限る問題とも言えます。
日本は自然災害が多発する国ですから、コロナが長期化することによって
台風の時期が到来したりと、自然災害もセットで考えないといけない時期に来ています。
また日本は地震が多い国で、かつ首都圏については関東大震災が30年以内に起こる
可能性が非常に高いと予想されております。
実際に100年前に流行したスペイン風邪を考えると、その数年後に関東では
関東大震災が来ている訳でして、すでに先祖は大変な時期を経験しています。
つまり、人命に関わる災害は1つだけでないということを歴史は語っているため、
ゼロトラストに近い考え方で、コロナ以外にも何が起こってもおかしくない
という考え方はこの時期だからこそ、意識する必要があるかなと思います。
2. 嫌な現実に目を背けると被害が増す
一方で「ゼロトラスト」ではない考え方は、最悪な状況でもどこか信用したい部分が
あるということです。これは希望とも言えますが、地震に関しては地球全体の問題なので、
「ゼロトラスト」思考が最も重要でしょう。つまり完璧に防げる方法がないということです。
日本の公務員は優秀ですから、例えば東京都では関東大震災に備えて、
備蓄などもしっかりしておりますし、避難所や防波堤も整備されていたりします。
しかし、それで安心できるレベルの物ではないのが大地震でしょう。
なにせ過半数は経験したことがないのですからね。どんな対策も信用はできません。
そのため、自分達でも水や簡単な非常食、マスクなどは備蓄しておいた方が無難でしょう。
前回の関東大震災では、木造家屋が多かったために火事が二次災害でしたが、
揺れが大きいことの恐怖によって、こういった二次災害を忘れがちだったりします。
今はビルも増えているので、ガラスが危なかったり、コンクリートの地割れ、
また、デマによって関東大震災の時は殺害まで起きてしまいましたが、
そういった人災も怖い所です。恐怖に陥った人間は何をしでだすかわかりません。
3. ゼロトラストで冷静さを保つ
関東大震災でも事前に地震研究で、リスクを計算していた研究者もいたようですが、
都合の悪い情報なので、世間には広がらなかったと言います。
しかし、ゼロトラストで考えると、都合が悪くてもある程度の死者が出ることを想定しないと
さらに多くの命が犠牲になります。自分だけが助かる保証はありません。
今では、次に大きな地震が来た時に備えて、避難訓練の1つとして
本番さながらの地震速報動画を視聴するという方法があります。
こういった動画は多く作成されていたりします。よりリアリティがある物もです。
例えば2011年に東日本大震災が起きた際には、あの地震速報のアラート音が
多くの人の耳に残っていると思いますが、あのようなアラートも聞くのを逆に
慣れておくと、実際に起きた時のパニックが防げるかと思います。
(過去に大地震を経験し、トラウマになっている方は聞かないで下さい)
防災バッグに、包帯・簡易トイレ・バンドエイド・懐中電灯・水・非常食、
スマートフォンバッテーリーなどを準備する。
揺れた際に身をひそめる場所の確認、揺れた後に避難する場所の確認、
今コロナが流行している時はマスクやアルコールが避難所でも必要です。
避難所ではプライバシー問題で喧嘩になったり、治安も多少悪くなるかもしれません。
こうやってリスクについてよりリアリティをもって考えることで
冷静に対処できる人が増え、二次災害も軽減されることでしょう。
もちろん、いくら準備しても自分が被害に遭う可能性があるのですが、
よりその可能性を減らす準備は、感染症によって多くの人が防御の心を持っている
「今」だからこそ求められている気がします。
リンゴ社長