就活は自分のやりたいことより条件を重視すべき
こんにちは。リンゴ社長です。
日本の伝統であった新卒一括採用もいつまで続くかは不明ですが、
まだ大学生は新卒採用に向けて就職活動を行っている人が大半だと思います。
殆どの社会人経験がある社員からしたら、新卒採用は慣例としては認めつつも、
自身を振り返って就活が意味のある物とは思っていないでしょう。特に転職している人は。
それなのに、学生に「やりたいこと」「やりがい」などを考えさせるのは酷だと思いますし、
自分で「やりたいことができている社会人」ならアドバイスしても良いですが、
自分がそうでもないのに、若い人に夢を与えるのは、少し無責任だと思います。
一般論として新卒の就活で重要なのは「やりたくない」ことを考え、
条件を消去法で選ぶことだと思っています。そこで下記5つの考え方が重要です。
1. 自分に才能があるとは思わないことは大切
若い時は自分が特別な存在だと思いがちですが、上に上がいるのが人間社会です。
そして、自分の「やりたいこと」で仕事が選べる人は、本当に一握りの人の存在です。
大学に進学し、就活をしている時点で、一握りにはなれない可能性は高くなります。
そのため、深く悩まずに敢えて諦めることも戦略としては大切かなと思います。戦略として。
早めに自分が「普通の存在」であると認識するだけで、他よりも一歩前に行けるかなと思います。
なぜならプライドがない分、あらゆることを先輩から学べるからです。
なので、取り合えず入社してから考えるというのも、戦略としては良いと思います。
逆に言うと、今OB訪問などで接している先輩も、普通だった人が多いですし、
結局、今学生の皆さんも年を重ねれば彼らのように自然となっていると思いますので、
そこまで先輩達を凄いと思い過ぎなくても大丈夫ですね。もちろん尊敬は大事ですが。
2.「やりたいこと」より「やりたくないこと」
人間は自分のやりたいことを実現するより、既存の環境に適合させる方が簡単です。
つまり、就職の場合は会社のルールに適合するということです。
一方で劣悪な環境では働きたくないと思っているはずです。そこで重要になるのが「条件」です。
新卒の場合は、「夢」や「やりがい」など良い話ばかりされるため、ここを見落としがちですね。
もちろん贅沢は言ってられないですが、やりたくないリストを優先順位でつけると良いでしょう。
私の場合は通勤に時間を欠けたくないこと、満員電車に乗りたくないことで選びました。
もちろん、仕事で「やりたくない業種」も決めて良いと思います。「医療関係」はやりたくないなど。
「やりたい」より「やりたくないこと」を絞った方が、就職の幅も広がりますし、保険が効きます。
保険が効く理由としては、働く前と働いた後では必ずギャップが生まれるからです。
学生時代に働いていもいない段階で、業務を把握するなんて不可能です。
入社した新卒に対して人事部が行う教育も配属先の現場との乖離があることは多いです。
(それなので、私は早く現場で働かせた方が本人達のためになるのではないかと思う派です)
そんな状況なのに、学生時代に「やりたいこと」を考えさせ、
逆に可能性を狭めることは社会人経験者としては無責任に勧める訳にはいきません。
3. 別に食うために働くという発想はなくても良い
生活のために「働く」という価値観があると、前述の内容はある程度理解できると思いますが、
今は昔ほど、食うために働く必要がない成熟した社会であるのも事実です。
そのため、余裕が生まれ、「やりたいこと」に目が行ってしまいがちであると思います。
もちろん、食うために働くという発想がなくても大丈夫だと思います。
それであれば逆に、就職に拘る必要もないとも言えますよね。
しかし、新卒採用以外の道程、プロが多くて大変だと思いますので、
私は敢えて自分を「普通の人」と置いた方が、人生の可能性も広がると思っています。
そのため、本記事は就活は勧め、かつ就職先を選ぶ際には消去法をお薦めしています。
(もちろん、志望動機などは演技でも良いので作って下さいね)
4. 未来は誰もわからない
私も社会人を6年以上やっていますが、未来の社会なんて誰もわからないですし、
私は社会人の途中で日本を出て一般的に言う社会人何年目というカウントもよくわかっていません。
つまり、自分が未来に考えていることさえ予測ができないということです。
大学生の頃に自分が「こうなりたい」と思っていることは、色々な経験を重ねて
違うことに変わっている可能性が高いです。
私の場合は今の自分を学生時代の自分よりも好きになっています。
つまり、今思い悩む必要はなく、「やりたいこと」なんて働いてから考えても全く遅くないですよ。
むしろ、予測がつかないからこそ楽しいのが人生とも言えます。
就活で人生が決まる訳ではなく、明日にカップラーメンを食べるのと同じ通過点に過ぎません。
学生さんや転職をされる方は気軽に頑張って下さい!
リンゴ社長