若い人が我慢を強いられると国が弱体化する

こんにちは。リンゴ社長です。

諸外国を見ていると、私を含め日本人には「欲」が欠けているように見えます。

日本では「欲」と言うと、お金のことを考える人が多いので、

使い方が難しい言葉ですが、お金に関わらず、あらゆる「欲」についてです。

例えば、自分の知識を増やしたい、この仕組みを改善したい等も欲に含まれます。

「欲」はバイタリティーのある若い人程持っているはずですから、

若い人を中心に我慢を強いられていることが大きな原因だと考えられます。

そんな「我慢」による弊害を、本日は書いていきたいと思います。

1. 低い労働生産性を生む

日本人の労働生産性が低い話はどこでも話題になっておりますが、

OECD諸国の中で日本の労働生産性は低く、G7の中でも最下位です。

労働生産性は、ハンコを未だに押したりといったワークフローや仕事のできだけでなく、

労働者へ支給される給与の問題もあります。

それは、グローバルで見ると優秀な人に適切な給与が支払わていない点です。

日本は内需も多くある国なので、単純に国際基準と合わせて考えられない点はありますが、

新卒一括採用などを見るに、若い人の給料が安いことが挙げられます。

適切な給与が支払われるだけで、対象の若い人の労働生産性は数値として改善されます。

経営者としては人件費をこれ以上高くするのは厳しく、日本の内需も厳しくなりますが、

経済のパイが大きい輸出に目を向けて、全体の労働生産性が上がるかもしれません。

つまり、労働生産性の低さは、安く見積もられている日本人の若者が多く、

彼ら自身も変えずに我慢していることが原因だと思います。

これは個人の「金」の話であると同時に、前述の輸出を増やすシフトが増えるなど

高齢化を迎える日本の成長にもつながる大きなテーマだと常々感じています。

そのため、給与で不平等を感じた際には、転職を検討する「欲」が必要と思います。

年齢によって給与があがる仕組みは、経済成長時のモデルですから、

今我慢したからと言って、給料が上がる訳ではありません。

2.制度改革が進まない

日本は中位年齢が50近く、かなり高齢化が進んでいる国です。

これは日本や大都市で育った若い人はあまり実感が湧かないかもしれません。

社会というのは新陳代謝が必要ですが、若い人が少ないと中々起きにくくなります。

新陳代謝は国際標準の考え方ですが、日本は上に従う社会になっています。

新入社員も会社の「ここが変だよな、うちの会社」と思いながら我慢して働いていていも、

いつの間にか上司に言われたことを、いずれ下にも強いていると言った、

できあがったシステムに従う傾向があります。

色々な所に営業提案しても、「失敗しよう」「リスクはこれか」など

消去法から製品を選ぶ人も少なくありませんから、営業マンも苦労しています。

他に同性婚などの社会問題についても、同性婚に賛成として考えている若い人は

率直に「なぜ日本は認められないのか?」と考えるものです。

しかし、「我慢」をすることで、いずれまた色々な人と話していく中で、

自分を落ち着かせてしまい、人口の多い世代が占める既存の社会に適応させてしまいます。

少子高齢化や経済成長への対応についても、現状の延長線の政策を考えているため、

ずるずると何十年も引きずっていて、変わっていないことからわかります。

そのため、各個人の「我慢」することから止めることが日本社会にとっても重要だと思います。

もちろん、その我慢の開放が社会が良い方向に進むと思っていることが前提ですが。

3.生涯学習率の低さ

これまたOECDの調査ですが、日本では「30歳以上で、資格や学位取得に向けて

学習をしている人の割合」が低いことで有名です。学びは資格や学位取得だけではないですが、

日本の大学では、18~24歳くらいの人が圧倒的に多いでしょう。

これが、なぜ「我慢」と関係する話になるかというと、

人々が「我慢」する大きな理由に、新しい「世界」を知らないことが多いからです。

「自分がやりたいことがわからない」のは若い人のある意味特権ですが、

色々な経験をして明確になっていくのが殆どの人です。その選択肢を増やすためにも、

やはり学習というのは重要ですし、人材育成教育はかなり重要です。

自ら今の仕事に関する知識を増やしている人程、仕事を好きなっている、

また率先して仕事に取り組んでいるということは多くある話です。

このように「我慢」は知識量(経験量)と関係する側面が多いので、

我慢して悩んでいる方は、自分の知らない知識を学んでみることをお薦めします。

選択肢を狭めているのも、我慢しているのも自分自身なのですから。

リンゴ社長